ドヤルノ・フシギークは、都市伝説や不思議な話をこよなく愛する、好奇心旺盛なダークエルフです。通称は「おじさん」または「おっさん」。名前の「フシギーク」は、「不思議」と「Geek」を組み合わせたもので、意味としては「不思議オタク」に近いものです。また、「ドヤルノ」はドヤ顔に由来しており、どこか得意げに自説を語る彼の雰囲気を表しています。
ドヤルノは斜に構えた人物ですが、最初からひねくれていたわけではありません。もともとの彼は、純粋に好奇心旺盛な青年でした。学校の勉強よりも、歴史、不思議な話、都市伝説、怪しい噂話などに強く惹かれ、それらを自分なりに調べることを楽しんでいました。大人になって働くようになってからも、その趣味は変わりません。彼は自分の収入を、生活の安定や家庭づくりよりも、資料集めや調査、執筆活動に使っていきます。
そのため、ドヤルノはずっと独身です。ただし、本人はそのことに不自由を感じていません。過去には同じダークエルフの女性と付き合っていたこともありますが、彼が都市伝説にのめり込みすぎたため、相手はドン引きして離れていきました。それでもドヤルノは、自分の生き方を変えませんでした。周囲から浮いた存在になっても、彼にとって重要なのは、世界の謎を突き止めることだったからです。
周囲の友人たちが結婚し、家庭を築き、子育てをしていく中で、ドヤルノはひたすら世界の不思議について考え続けました。やがて彼は、「世界は一つではなく、いくつもの可能性に分岐しているのではないか」という考えにたどり着きます。彼はこの仮説に強く惹かれ、自分なりに理論を深めていきました。そして、仕事を続けながら執筆活動も行い、ついには自費出版で本まで出しています。
本人はその本に大きな自信を持っており、友人たちに「この前、俺さ、本を出したんだよ」と得意げに宣伝していました。しかし、友人たちの反応は「え!? まだ、やってたのか」というものでした。若いころなら趣味として笑って済まされた話も、年齢を重ねるにつれて、周囲とのズレとして目立つようになっていきます。それでもドヤルノは気にしません。むしろ、自分の理論を語ることにますます熱中していきました。
ドヤルノの持論は、一般社会ではほとんど相手にされませんでした。けれども、都市伝説や怪しい説が好きな一部のコアなマニアたちからは、強く支持されていました。彼らにとって、ドヤルノはただの変わり者ではなく、世界の裏側に迫ろうとする面白い論者だったのです。こうしてドヤルノは、都市伝説界隈の中で独特の存在感を持つようになっていきます。
ただし、彼は単なる口だけの人物ではありません。ドヤルノは実務能力が非常に高く、事務処理や調整能力にも優れています。好奇心と独自理論ばかりが目立ちますが、現実的な仕事もきちんとこなせる人物です。そのため、彼は勇者局に事務員として所属し、なんと1000年間も勤め続けています。その長い勤務歴と確かな実務能力から、ラスボスたちにも一目置かれています。
一方で、勇者たちから見たドヤルノは、かなり謎めいた存在です。勇者局に昔からいるらしいことは分かっていても、彼が何者なのか、なぜそこまで事情に詳しいのか、どうしてラスボスたちから信頼されているのかは、よく分かりません。普段は都市伝説や不思議な話を語る、どこか胡散臭いおじさんとして振る舞っているため、勇者たちの間では「勇者局にいる謎のおじさん」と認識されています。なお、ドヤルノも蛮超やアレナ・ニアミスタと同じく、賢者の石を探しています。彼の場合、伝説とされる賢者の石を自分で確認したいことがあるようです。
また、ドヤルノは戦闘能力も非常に高い人物です。魔法と錬金術は独学で習得し、剣術や格闘技も身につけています。これは、調査活動や講演などで危険な目に遭う可能性を考え、護衛のために学んだものです。彼はレイピアを使って戦いますが、自分の力を過信することはありません。複数人を相手にした戦いや、自分より明らかに強い相手との戦いは避けます。無謀な戦いをしない慎重さも、ドヤルノの特徴です。
勇者局の中では、ドヤルノはラスボスに次ぐほどの強さを持っています。しかし、その強さを誇示することはなく、普段はどこか胡散臭い都市伝説好きのおじさんとして振る舞っています。ドヤ顔で自説を語り、周囲に呆れられながらも、自分の信じる世界の謎を追い続ける。それがドヤルノ・フシギークという人物です。
彼は世間一般から見れば、少し変わったおじさんかもしれません。けれども、その好奇心、探求心、実務能力、そして冷静な戦闘判断力は本物です。周囲とズレながらも、自分の興味を曲げずに生きてきたドヤルノは、勇者局の中でもかなり異色の存在です。彼の語る不思議な話が本当なのか、ただの妄想なのか。それを判断するのは簡単ではありません。しかし、少なくとも本人は、自分の信じる謎を追いかけることに、確かな誇りを持っています。
