この世界の宗教について【御ナラティヴ】

 

この世界の宗教について【御ナラティヴ】

『御ナラティヴ』の世界には、地域、種族、民族ごとに様々な宗教が存在しています。その中でも世界的に広く知られているのが、多神教の「オデーン教」です。チクワーン、ダイコーン、タマゴー、コンニャック、ツクネンなどの神々を信仰しており、神名は古代語に由来されています。
オデーン教は信仰組織であると同時に、慈善教団としても知られています。貧困者、身寄りのない者、出所者、保護観察中の者などを支援し、炊き出し、宿泊支援、就労訓練、生活再建の手助けを行っています。そのため、怪しさを感じる者がいる一方で、実際に救われた者も多く、一般社会から完全には否定されていません。
一方で、オデーン教には不穏な噂もあります。規律に従わず暴力や反抗を繰り返す者が、ある日突然姿を消すことがあり、教団は「別支部へ移った」「巡礼に出た」などと説明しますが、その後の消息が分からない場合もあります。このため、オデーン教は人助けをする団体でありながら、怪しい噂の絶えない存在でもあります。
オデーン教はオルカートの時代から存在していた古い宗教組織です。オルカートは教団を何度も弾圧しましたが、重要人物を取り逃がし、完全に滅ぼすことはできませんでした。そのため、オデーン教は弾圧を受けながらも生き延びてきた、非常にしぶとい宗教でもあります。
ただし、本編世界の宗教はオデーン教だけではありません。宗教は大きく分けると、神殿、聖堂、聖職者、布施、慈善活動、巡礼などを持つオデーン教系と、神社、祠、土地神、祖霊、怨霊、精霊、鬼、方術、呪符、結界、祓い、祭祀などを扱う東洋系宗教に整理できます。
鬼ヶ島霊子は、東洋系宗教における神道・陰陽道系の霊的権威です。彼女は土地神、祖霊、怨霊、鬼、結界、祓い、祭祀、暦、方角、呪術などに関わり、オデーン教とは別系統の霊的秩序に属しています。また、夫である閻獄帝は閻魔大王として、冥界、地獄、死者の裁き、罪業、亡者の行方を司ります。霊子が現世側の霊的秩序を担うのに対し、閻獄帝は死後世界の秩序を担う存在です。
宗教団体は、法律と税務の範囲内で活動する限り保護されます。葬儀、孤児院、救貧、施療院、災害救援、祭礼、教育など、社会的な意味を持つ活動には税の減免が認められます。一方で、営利活動、寄付金の私的流用、詐欺的販売、政治工作、財産隠しなどは課税や処罰の対象になります。
オデーン教は世界最大級の宗教ですが、全地域の国教ではありません。結婚、葬儀、祝祭、学校、慈善活動、病院、孤児院などに大きな影響を持ちながらも、各地の宗教や土着信仰と共存しています。中東系宗教に相当する体系は現時点では詳しく扱わず、必要に応じて後から追加できる余地を残しています。
この世界の宗教は、単なる信仰だけでなく、慈善、葬儀、教育、霊的防衛、死後世界、地域文化、税制、治安とも結びついています。オデーン教のように社会支援を担う宗教もあれば、鬼ヶ島霊子や閻獄帝に関わる東洋系宗教のように、霊的秩序や死後世界を支える信仰も存在します。