この世界の医療・寿命・衛生・生活保障について【御ナラティヴ】
『御ナラティヴ』のこの世界には、医療制度、衛生管理、生活保障など、人々の暮らしを支える仕組みが存在しています。剣と魔法の世界ではありますが、病気や怪我、貧困、老いといった問題が消えているわけではありません。そのため、人々は制度や相互扶助によって生活を支えています。
医療について
この世界の医療水準は、重傷や重病でなければ治療できる程度には達しています。ケガや骨折のような外傷であれば、医療技術や治療によって回復を目指すことができます。ただし、病気を完全に治癒する魔法は存在しません。病気については、薬、療養、手術、生活管理、医師の診察などによって対応します。
また、この世界には国民皆保険制度があります。そのため、住人たちの医療費負担は低く抑えられています。この制度は、住人の保険料、税、国家予算などによって支えられており、根底には相互扶助の精神があります。この世界の医療については、チョイナが担当しています。
ただし、国民皆保険制度があっても、医療費が完全に無料になるわけではありません。入院費、薬代、長期療養、退院後の生活再建などによって、困窮者が支払いに苦しむこともあります。また、悪質な医療費の踏み倒しも存在しています。
そうした中で、治療費を払うことができない患者については、オデーン教が費用を立て替えることがあります。教団の財源は、世界中の信者から集まる莫大な布施です。返済できる者には無理のない範囲で返済や労働協力を求めることもありますが、返済能力がない者についても、教団は布施による救済として面倒を見ています。
退院後、患者は本人の同意を得たうえでオデーン教の施設に入り、そこで暮らしながら生活を立て直します。教団は困窮者を狙い撃ちにしているわけではありませんが、神殿、施療院、炊き出し、宿泊支援、病院とのつながりなどを通じて、困っている人を見つけやすい立場にあります。
このため、医療関係者はオデーン教に対して悪い感情を持っていません。医療現場から見れば、教団は治療費を支払い、退院後の受け皿にもなってくれる存在です。悪質な医療費の踏み倒しがある中で、患者のために費用を負担してくれることは、医療制度にとっても大きな助けになっています。
寿命について
この世界には、長生きする者もいれば、若くして亡くなる者もいます。また、様々な種族が存在しているため、全種族をまとめた平均寿命の統計を取っても、あまり参考にはなりません。
種族ごと、地域ごと、生活環境ごとに寿命は大きく異なります。そのため、この世界全体の平均寿命はよく分からないのです。
衛生について
この世界の街は、常に清潔を保っています。その理由の一つが、「護美箱」と呼ばれるゴミ箱の存在です。「護美箱」は「美を護る箱」という意味を持っています。
護美箱は色分けされており、赤色は燃えるゴミ、黄色はリサイクル、緑色は庭木や植物、紫色は食品廃棄物を入れるものです。紫色の食品廃棄物は、堆肥化や処理施設での再利用に回されます。
この区分に当てはまらないゴミについては、住人が役所に連絡し、業者に処分させることが義務付けられています。こうした制度と習慣によって、街の清潔さは保たれています。
生活保障について
この世界の住人たちは、怪我や病気によって働けなくなると、役所に申請することで生活費を受給できます。支給費用は二十クラウンで、贅沢はできませんが、病気やケガをしていても何とか一人で生活できる程度の金額です。
この制度は、最低限の暮らしを支えるためのものです。困った者を見捨てるのではなく、社会全体で支えるという相互扶助の精神によって成り立っています。
ただし、その信頼を悪用する者には厳しい処罰が下されます。悪質な不正受給をした者は違法行為として摘発され、裁判のうえで刑務所に収監されることがあります。そして、不正受給した生活保護費を返すため、刑務作業の報酬や労働分が返済に充てられます。
福祉制度は困った者を支えるための制度ですが、それを意図的に悪用する行為は許されません。
暮らしを支える制度がある世界
『御ナラティヴ』のこの世界は、魔法があるからといって、すべての問題が簡単に解決する世界ではありません。病気を完全に治す魔法はなく、貧困や怪我、生活困難も存在します。
しかし、その一方で、医療制度、国民皆保険、衛生管理、生活保障など、人々の暮らしを支える仕組みも整えられています。困った者を支える制度があり、制度を悪用する者には罰がある。この世界は、魔法だけではなく、制度と相互扶助によって人々の生活を守っているのです。
